学部からの最新情報
健康栄養学部
2025.05.15

臨地実習に向けた特別講義 -すべての経験を“財産”に-

病院における管理栄養士の役割や実習に臨む心構えについて、熱心に耳を傾ける学生たちの様子
病院における管理栄養士の役割や実習に臨む心構えについて、熱心に耳を傾ける学生たちの様子

5月15日(木)、名古屋記念病院 管理栄養士 田所史江先生をお迎えし、「臨床実習の経験を栄養士として活躍する財産に」をテーマにご講演頂きました。ご講演では、416床を有する急性期病院で管理栄養士が担う役割について、給食管理、栄養管理、栄養指導、チーム医療の4つの視点から具体的にご紹介頂きました。
給食管理では、患者さんのQOL向上を目指し、適温?適時給食や選択メニュー、アレルギーや嚥下調整食への個別対応に加え、化学療法中の患者さんに配慮した「ホスピー食」や季節の行事食など、食べる楽しみを大切にした工夫について説明がありました。また、サイクルメニューや100種類以上の特別食加算対象メニューを展開していること、さらに医師や管理職とのメニュー検討や検食を通じて、患者さんに「おいしい」と感じてもらえる食事提供を目指していることが紹介されました。
栄養指導では、月150件を超える個別指導の実績をもとに、生活習慣や嗜好を尊重した具体的なアドバイスを行っていることや、NST?糖尿病?心不全?緩和ケアなど多職種チームでの栄養管理の実践についてもお話しいただきました。
最後に、実習に臨む学生へのメッセージとして、「実習に参加する際は、目標を持って積極的に学び、現場での気づきを自分の力に変えてほしい」と力強いエールを送ってくださり、学生たちにとって学びと意欲を高める貴重な機会となりました。
 

田所先生の講義を通して、病態に応じて調整された治療食の具体的な内容や工夫について学びました